香りでやる気満々⁉

五感（視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚）の中で最もいらない感覚は？

と問われたら、嗅覚と答える人が多いんじゃないかと思います。
しかし、細胞レベルでみると嗅覚の遺伝子は他の感覚に比べ数十倍以上多く存在します。
もし人間が生存するのに嗅覚が必要なければ進化の過程でもっと減ってもいいはずです。

最近では、認知症やパーキンソン病を発症する前ににおいを嗅ぐ能力が低下するといわれています。これは、無意識のレベルで、においが人間の精神や脳に働き掛けている部分があるからだそうです。

嗅覚のメカニズムを研究している東京大学院の竹内春樹教授の研究によると、寝ている人に光を当てたり、音楽を聞かせたり、身体を触ると起きてしまいますが、五感の中で唯一、においは入力しても起きないそうです。
においは他の感覚と違い、脳の中枢まで届くというマウスのデータもあります。睡眠実験では、寝ている人に嫌な臭いと、たばこの臭いを一緒に嗅がせると、翌日はたばこを吸う本数が減ったという結果が出たそうです。
このことからもにおいを入力することで、脳の状態を大きく変え行動までも変化する可能性があることがわかりました。

嗅覚が病気の予防、勉強の効率、スポーツの競技力が上がるメカニズムが解明される日も近いかもしれません！

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